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食品工場や給食調理場では、日常的に清掃作業を行うことで食中毒を防ぎ、衛生管理を維持することが求められます。しかし、衛生管理の徹底を目的とした清掃作業そのものが、労働災害につながる危険性をはらんでいるケースもあります。
今回は、厚生労働省「職場のあんぜんサイト」に掲載されたヒヤリ・ハット事例 No.0449より、給食調理場での清掃作業中に発生した転落未遂事故についてご紹介します。
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発生状況
ある給食調理場で、厨房のコンロ(高さ約80cm)上のダクト清掃を行っていました。作業者は、
• コンロの上に段ボールを敷き
• さらにその上に丸椅子を重ねて足場を作り
• 頭上のダクト内をスポンジと洗剤で清掃
という方法で作業を行っていました。
その結果、バランスを崩して転落しかけるという危険な状況に陥りました。幸い事故には至りませんでしたが、一歩間違えれば大けがや重大な労災につながる可能性がありました。
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原因
事故の背景には、以下の問題がありました。
1. 不安定な足場の使用
丸椅子や段ボールといった即席の足場で作業していたため、安定性が極めて低かった。
2. 高所作業に対する意識不足
「80cm程度の高さだから大丈夫」といった油断により、安全設備を用意せず作業を開始してしまった。
3. 代替清掃手段の未整備
柄の付いた清掃器具など、足場に登らず作業できる器具を使用していなかった。
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再発防止のための対策
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まとめ
給食調理場や食品工場における清掃作業は、食中毒予防のために不可欠な工程ですが、その作業方法が間違っていれば転落や労災につながるリスクを生みます。
今回の事例は「足場の安定性を確保せずに作業したこと」が原因でした。飲食業界・給食委託業界では、衛生管理と労災防止を両立させる取り組みが強く求められます。
「衛生のための清掃」で事故が起きてしまっては本末転倒です。正しい清掃方法と安全対策を徹底することこそが、利用者の安全・従業員の安全・事業継続のすべてを守る第一歩です。
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